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マイクロバイオーム


死後も生き続け変化する。死者の微生物や細菌(マイクロバイオーム)の研究が生きている人間の役に立つ(米研究)

人体に住む微生物や細菌(マイクロバイオーム)は、21世紀に入り研究が進んでいる分野だ。人体には多くのマイクロバイオームが共生している。マイクロバイオームが次の指紋認証と成り得るとも言われている。

例えば腸内細菌もこれにあたり、脳に影響を与えていることも明らかとなった。

そして今、研究者たちは、生きている人々の細菌の研究を経て、死者の細菌に目を移そうとしている。

”死後マイクロバイオーム”は、法医学の調査だけでなく、地域特有の疾患などコミュニティ全体の健康を理解するのにも有用であり、生きている人間の役にも立てられることが分かってきた

死後も生き続け変化するマイクロバイオーム

『Nature Scientific Reports』に掲載された研究によれば、死後マイクロバイオームを検査することで、ある地域で暮らしている住民の健康状態を評価できるようになるかもしれないという。

米ミシガン州立大学のジェニファー・ペチャル博士らの研究では、デトロイトのウェイン郡検死官局で検査された188体の遺体の死後マイクロバイオームを解析した。

その結果、遺体のさまざまな場所から別個の細菌群が発見された。

例えば、口の中に潜む傾向がある細菌は、目や鼻や耳のそれとは異なっている。こうした細菌のバリエーションは生きている人間にも見られるものだ。

死後マイクロバイオームが時間とともに変化することも明らかになった。宿主の死後から48時間は比較的安定しているが、それ以降になると細菌全体の多様性が失われるなど、著しい変化が現れる。

これは”生物学的ストップウォッチ”と言われており、死後2日が経過すると、その人のマイクロバイオームは変わってしまう。

生きている人間の持病を特定することが可能に

死者のマイクロバイオームは、その人が生きていた時に心臓病であったかどうかを示す証拠にもなる。

心臓病と死後マイクロバイオームの多様性の減少に相関関係があるからだ。さらに、心臓病があった場合、死後マイクロバイオームにはロシア属(Rothia)の細菌が多く見られる傾向がある。これは心臓感染症に関連があるとされる細菌である。

将来的には、人が死んだ後のマイクロバイオームを解析することで、地域の健康状態を把握できるようになるかもしれない。あまり調査が進んでいない地域などでは特に有効だろう、と研究者はコメントしている。




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