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生活保護者歓迎

【マンション業界の秘密】生活保護者むしろ歓迎? 「高齢者は住宅が借りられない」というウソ
不動産業界にはいろいろな都市伝説があるが、大半が業者に都合のよいもの。平明に見ればウソと思えるものが多い。
例えば「高齢になると住宅を借りられないから、早めに自宅を購入した方がいい」というのがある。この都市伝説を恐れて、独身の中高年がマンションの購入に走る。
確かにマンションやアパートのオーナーからすると、孤独死の危険がある65歳以上の高齢者に住宅を貸すことはためらわれる。「事故物件」になる可能性が高いからだ。
しかし、そういうオーナーばかりではない。中には空室で困っている場合もある。あと10年もすれば、アパートやマンションの一室で高齢者が孤独死をすることくらい、日常茶飯事になる。殺人や自殺でもない限り、事故物件の扱いにはならなくなるかもしれない。
高齢者の収入は年金である場合が多く、賃貸住宅に暮らす高齢者は、資産を持たない方も多いだろう。なかには生活保護を受けている人もいるはずだ。
実のところ、アパートやマンションのオーナーからすると、生活保護を受けている人を受け入れることは賃貸経営の安定につながる。例えば、東京23区の場合、単身者が賃貸住宅に住む場合の住宅扶助は、上限が5万3700円となっている。
23区内でもマイナー立地の木造アパートや築30年以上のマンションでは、家賃が5万円前後というのはごく普通の水準。生活保護を受けている人に賃貸した場合、本人が同意すれば自治体から直接、オーナーに家賃が振り込まれるため、未納になりづらい点もある。
高齢者が賃貸住宅を借りることが不可能になるというのはかなり限定的なケースだ。よく賃貸契約を何件も拒まれて「住むところがない」という記事がネットに出ていたりするが、そういう話を真に受けなくていい。
東京なら山手線内や城南の人気エリアで住宅を借りようとした場合、オーナーからすると孤独死の危険がある高齢者よりも、若くて元気な賃貸人を選ぶ。ただ、何カ月や何年も空室が埋まらないようなエリアなら、65歳くらいの高齢者でも歓迎してくれる。
仮に単身者が80歳以上になって賃貸住宅を探しているとしよう。それでも、公社や公団の賃貸住宅は受け入れる。拒む正当な理由がない。
高齢者が住宅に困っているのは「○○を離れたくない」と言って、土地勘のある場所にこだわっているケースがほとんど。選ばなければ、住宅は借りられるのが今の時代だ。
榊淳司(さかき・あつし) 住宅ジャーナリスト。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案の現場に20年以上携わる(www.sakakiatsushi.com)。著書に「マンションは日本人を幸せにするか」(集英社新書)など多数。



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