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火星に生命の可能性


火星に複雑な有機物を発見、生命の材料か

有機物の証拠となる2本の論文、火星生命探査が前進

NASAの火星探査車キュリオシティは、土壌の成分を調べるために、火星の岩にドリルで深さ5センチの穴をあけた。(PHOTOGRAPH BY NASA)

2012年以来、火星の表面を探査車が走っているのを、皆さんは覚えておられるだろうか? NASAの火星探査車「キュリオシティ」は、私たちの火星観を一変させた。

そして今回、かつての火星には炭素を含む化合物、すなわち有機分子があったことが明らかになった。有機物は、生命の主な材料になる物質だ。キュリオシティの調査から、火星の表面に大きな有機分子が見つかり、6月8日付け学術誌『サイエンス』に論文が発表された。

1970年代に始まった火星の有機物探査が、初めて決定的な証拠をつかんだことになる。これまでの実験でも有機物の存在を示唆する結果は出ていたものの、火星の土壌に存在する塩素が、その解釈を複雑にしていた。

論文の筆頭著者であるNASAのゴダード宇宙飛行センターの生物地球化学者ジェニファー・アイゲンブロード氏は、「火星探査車は、人類がこれまでに宇宙に送り出してきた数々の装置のなかでも群を抜いて複雑なものです。

そんな途方もない装置を使えるようになったおかげで、昔は不可能だと思われていた研究もできるようになりました」と言う。「すばらしいスタッフと一緒に、本当に多くのことを発見できました」

キュリオシティの最新のデータは、約35億年前に火星のゲール・クレーターを満たしていた湖水に、複雑な有機分子が含まれていたことを明らかにした。湖の堆積物からできた硫黄を含む岩石中には、その痕跡がまだ保存されている。この硫黄は、岩石が地表に露出して放射線や過塩素酸塩という漂白剤に似た物質にさらされたときに、有機物を保護する役に立っていた可能性がある。

今回の結果は、単独では、かつて火星に生命がいたことの証拠にはならない。生物過程によらなくても、同じ分子はできるからだ。しかしこの研究は、少なくとも、火星に生物がいた場合に、その痕跡が長い歳月の間にどのように残存してきたかを示し、未来の火星探査車が生命を探すべき場所を教えるものだ。

米タフツ大学の化学者で、2008年に火星探査を行ったNASAの探査車フェニックスの主任研究者だったサミュエル・クーネイヴス氏は、「これは重要な発見です」と言う。「火星には、地中に有機分子が良い状態で保存されていそうな場所があるからです」


かつて表面に水が流れていたと思われる河床に沿って並ぶ火星の岩石。(PHOTOGRAPH BY NASA)

火星は呼吸している

キュリオシティは、過去の有機物だけでなく、現在の火星を漂う有機物の匂いも嗅ぎつけた。冒頭の論文と同じ、6月8日付け『サイエンス』誌に発表された最新の研究は、火星が季節ごとにメタンを「呼吸」していることを示している。メタンは、最も単純な有機分子である。

現在の火星にメタンがあるのは不思議なことだ。メタンは数百年しか存在できないので、現在の火星で検出されたということは、火星がメタンを補給しつづけていることを意味する。今回の論文の著者で、NASAのジェット推進研究所の科学者であるクリス・ウェブスター氏は、「メタンは火星の大気中にあるはずのないガスなのです」と言う。

研究者たちは2009年に、火星から数千トンのメタンがランダムに噴出していると報告していたほか、2014年末にはキュリオシティからのデータを調べた研究者が、火星の大気中にメタンが含まれていることを示していた。

今回のウェブスター氏の研究によると、火星に夏がくるたびに大気中のメタン濃度が約0.6ppb(1ppbは10億分の1)まで上昇し、冬になると、その3分の1の0.2ppbまで低下することが判明した。アイゲンブロード氏は、「地球の大気中にある分子の多くには季節変動がありません。化学成分に季節変動のある惑星なんて、まさに別世界のような話です」と言う。

ウェブスター氏らは、火星のメタンは地下の深いところで発生していて、表面温度の変動によって立ちのぼってくるのではないかと考えている。冬の間は、ガスはクラスレート(結晶内の分子が作る微小な空間にほかの分子を取り込んでできた化合物)として地下の凍った結晶中に閉じ込められていて、夏になるとこれが解け、解放されるというのだ。

では、メタンはどのようにしてできたのか? 答えは不明だ。

ゴダード宇宙飛行センターの科学者で、火星から立ちのぼるメタンを発見したマイケル・ムンマ氏は、「私たちが今日見ているメタンが、現在の蛇紋岩化作用(鉄を含む岩石と液体の水との間で起こる化学反応)の産物なのか、それとも、ある程度深いところで微生物の活動によってできたものなのかはわかりません」と言う。「もしかすると、大昔から蓄えられてきたものが徐々に放出されているのかもしれません」

火星は冷たくなく、死んでもいないのです

専門家は、今回の2つの研究成果を宇宙生物学の画期的な発見として歓迎する。

米カリフォルニア工科大学の惑星科学者で、火星を専門とするベサニー・エールマン氏は、「火星が今でも生きていることを示す、信じられないくらい嬉しい発見です」と言う。「火星は冷たくなく、死んでもいないのです。おそらく、生命が生きられるギリギリのところにあるのです」。なお、同氏は今回の研究には参加していない。

しかしウェブスター氏らは、今回の研究は、単独では火星に生命が存在することの証拠にはならないと強調する。「観測結果は生命活動の可能性を否定しませんが、生命が存在することの決定的な証拠でもありません」

より確実な答えを得るためには、生命の証拠を分子レベルで検出できる高感度の装置を火星に送り込む必要がある。地球上では、生命体はより多くのメタンを生成し、無生物からはエタンが生成されることが知られている。火星でも同様の傾向が見られるなら、生命が存在している可能性は強まるだろう。

今後のミッションも情報収集に役立つはずだ。欧州宇宙機関(ESA)の火星探査計画「エクソマーズ(ExoMars)」では、2016年3月に周回機「トレース・ガス・オービター」を打ち上げたが、2020年には探査車も打ち上げる予定である。探査車は、ドリルで火星の土を1.8メートル以上掘り、搭載する分析機器でサンプルを調べることができる。また、NASAが進めている火星探査計画「マーズ2020(Mars 2020)」では、将来のミッションで地球に持ち帰れるように、火星で土壌サンプルを集めて梱包することを予定している。

2016年10月に火星周回軌道に投入されたトレース・ガス・オービターが現在収集しているデータは、将来、科学者たちが火星のメタンの分布地図を作成し、その発生源を特定するのに役立つかもしれない。

トレース・ガス・オービターのプロジェクト科学者であるホーカン・スヴェデム氏は、「私たちは数週間前から最高感度のモードで測定を始めたところです。現在、メタンに関するデータの抽出に取り組んでいます」と言う。「数週間後には結果を発表できると思います」




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日記

台風の季節


より遅く危険になる台風、上陸後の速度は30%減

「この傾向はずっと続いています」と研究者、被害の拡大を懸念

2017年9月に甚大な被害をもたらしたハリケーン・マリア。将来、熱帯低気圧はもっと強力になるかもしれないと、科学者たちは警告している。

6月6日付けの学術誌「Nature」に発表された最新の研究によれば、ハリケーンや台風などの熱帯低気圧の移動速度が数十年前より遅くなっており、より長く、大きな被害につながっていることが明らかになった。

また、学術誌「Journal of Climate」5月号に発表された別の研究でも、今後、温暖化によって熱帯低気圧の移動速度が遅くなることが示唆されている。

熱帯低気圧の移動速度が遅くなるのはよいことだと思うかもしれないが、実際は逆だ。熱帯低気圧内の風速は変わらず、移動速度のみ遅くなれば、同じ場所に激しい雨が降り続けることになる。

2つの研究を合わせると、気候変動はこれまでの予想をはるかに超えるレベルで、ハリケーンや台風の危険をすでに増幅させているようだ。

さらに、今後も危険な気象現象は増え続け、特に、大洪水が起きる可能性が高まる。

「熱帯低気圧の速度が低下しても、何ひとつよいことはありません」と話すのは、「Nature」の論文の著者で、米ウィスコンシン州マディソンにある米海洋大気局(NOAA)気象気候センターのジェームズ・コーシン氏だ。

「高潮がひどくなり、建造物が強風にさらされる時間が長引き、そして、降雨量が増えます」

被害は拡大する一方

2017年8月、ハリケーン・ハービーによる集中豪雨で、米テキサス州ヒューストンの一部で数百ミリの降水量を記録した。

のちに、豪雨となったのは、海水温と気温が上昇したことで、熱帯低気圧により多くの水蒸気が供給されたためという研究結果が報告された。

気候変動が雨の強さと熱帯低気圧の発生率の両方を増加させたということだった。

コーシン氏は今回の論文で、熱帯低気圧の被害が拡大している別の理由を突き止めた。論文によれば、熱帯低気圧は1949〜2016年に、全体の移動速度が平均で10%低下しているという。

上陸後に速度がより低下する地域もあった。特に、太平洋北西部では上陸後の台風の速度が30%も低下していた。熱帯低気圧が抱える水蒸気の量が増え、同じ場所に雨を降らせる時間が長くなっていたということだ。

インド洋のみ傾向が異なるものの、「ほかのすべての地域で遅くなっています」とコーシン氏は述べている。「しかも、この傾向はずっと続いています」

コーシン氏の研究は、70年近くの間に発生した熱帯低気圧のデータに基づいている。速度低下の原因は論文で特定されていないが、コーシン氏を含む熱帯低気圧の専門家は、気候変動によるものと考えている。

極地の方がほかの地域より温暖化が速く進んでいるせいで、気圧の勾配に変化が生じ、熱帯低気圧を移動させる風が弱まっている。

「熱帯低気圧は風に運ばれるため、つじつまが合います」とコーシン氏は述べている。「風が弱まれば、熱帯低気圧が1カ所にとどまる時間が長くなります」

米カリフォルニア州にあるローレンス・バークレー国立研究所の気候生態系研究部門に所属するクリスティーナ・パトリコラ氏は、コーシン氏の研究について、「重要かつ新しい」研究であり、「かなり説得力があります」と評価している。

「熱帯低気圧が遅くなっていたという発見自体は驚くものではありませんでした。ですが、速度低下の規模には驚かされました」

パトリコラ氏はコーシン氏の論文の査読者で、その過程でいくつかの新たな疑問が生じたと指摘している。例えば、異常に速度が遅い熱帯低気圧の発生率が近年増えているとしたら、ハリケーン・ハービーのように、何日も立ち往生するような「停滞型」の熱帯低気圧も増えているのだろうか?

コーシン氏は、多くの科学者が気象モデルの作成に取り組み、最もリスクが高い地域を調べてくれるよう願っている。

一部の地域で、熱帯低気圧がより高緯度まで移動し、すでに強さを増している事実を考えると、異常な豪雨を降らせる熱帯低気圧がこれまでの進路と異なる地域に被害をもたらす可能性もある。「これはまずい組み合わせです」とコーシン氏は述べている。

未来予測モデルでも同じ傾向に

「Journal of Climate」に発表されたもうひとつの論文は、米コロラド州ボルダーにある米大気研究センターのイーサン・ガットマン氏率いるチームによるものだ。こちらの研究では、過去13年間に発生した22のハリケーンを選び出し、温暖化が進んだ未来に同じハリケーンが起きたら、どのような違いが生じるかを予測した。

ガットマン氏らは気温が最大5℃上昇した予測モデルを用意し、熱帯低気圧のデータを読み込ませた。すると、熱帯低気圧の移動速度は9%遅くなり、湿度はひどく上昇し、降水量が平均24%増加した。

「遅くなるだけでなく、強さも増すという結果が出ています」とガットマン氏は説明している。「内陸の洪水と都市インフラに深刻な影響を及ぼし得る結果です」

コーシン氏とガットマン氏のアプローチはまったく異なる。前者は過去のデータを調べ、後者はコンピュターモデルで温暖化のシナリオをつくり、熱帯低気圧がどのように変化するかを確かめた。

どちらのアプローチにも限界がある。同じ熱帯低気圧が繰り返されることはないためだ。

コーシン氏もガットマン氏も、重要なのは大局的な視点を持つことだと述べている。確かに、全く異なる2つの研究が同様の傾向を示唆したという事実が警鐘を鳴らしていることは間違いない。

「私たちは2人とも、研究を前に進め、新たな証拠を提示しています」とガットマン氏は話す。

「全く同じ傾向の証拠がどんどん示されれば、自分が出した答えにもっと自信を持つことができます」




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