スーパー秋葉原

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科学図書館



76歳の編集者挑む“科学古典のデジタル文書化”

現役時代に夢見た「科学知識を万人へ」

「科学古典が無料で公開されているすごいサイトがある」――こんなネット上での書き込みを見て、筆者は「科学図書館」というWebサイトの存在を知った。

「科学的知識は万人によって共有されるべきもの」とトップに掲げるそのWebサイトには、北里柴三郎、志賀潔、寺田寅彦、本居宣長、九鬼周造といった日本の科学者・哲学者・偉人や、アルベルト・アインシュタイン、ルイ・パスツール、マックス・プランク、ヴィルヘルム・オストヴァルトなど海外の著名な科学者たちの著作がPDF形式で公開されている。いずれも著作権者の許諾を得て掲載しているという。

その数、500冊以上。PDFは、本をそのまま画像で取り込んだものではなく、組版(くみはん)用のマークアップ言語「TeX」で1冊1冊組版したものだ。実際にPDFを見てみると、丁寧に組版されており、昔の著作でも読みやすい。文章のコピーもできるため、単語の検索も容易に感じた。

一体誰が作ったのか。Webサイトには本人のプロフィールらしきものもない。Webサイト内にあったメールフォームから連絡を取ったところ、返信があった。なんと、この500冊のデジタル化は、1人で成し遂げたものという。その正体は。

●正体は76歳のおじいちゃん

「私がある出版社で編集者をしていた時、このような叢書(※)の企画を提案したのですが、採算性の問題から却下されてしまいました」――Webサイトの管理者であるM.U.さんはこう切り出した。

(※)叢書(そうしょ)……一度世に出た単行本を集めて再出版したひとまとめの書物

それ以来、企画自体はずっと温めており、いつか機会があれば実現したいと考えていたという。

M.U.さんはダイヤモンド社と筑摩書房で編集をしていた。筑摩書房を退職後しばらくしてから、Webサイトを個人で立てられる時代が来た。「これで長年温めていた企画を実現できるのでは」と「科学図書館」を立ち上げたという。

M.U.さんは1941年生まれ。今年で76歳になる。科学図書館は2004年に開設。63歳から始め、13年間運営してきた。

中学時代から歴史に興味があったというM.U.さん。大学に入学する頃には特に科学の歴史に興味を持ち、科学史関係の書籍や哲学史を読みあさっていたという。大学の専攻は数学史。そこで数学基礎論を教えていた村田全(たもつ)教授が数学史の研究をしていると知って以来、村田教授を囲んだ小規模な数学史勉強会をしていた――と自らの生い立ちを振り返る。

師である村田教授の著作を広めたいという思いも、科学図書館には込められているという。村田教授との出会いがなければ、このサイトは存在しなかったのかもしれない。

科学図書館が叢書の形を取っているのは、「オストヴァルトクラシッカー」という叢書の存在を知ったことがきっかけ。ドイツの化学者ヴィルヘルム・オストヴァルトが1889年に立ち上げ、自然科学に関する重要な古典を集めたものだ。

オストヴァルトは1909年にノーベル化学賞を受賞した化学者。彼が考案した硝酸の製法「オストヴァルト法」は、高校化学でも習うほど有名だ。高校時代にオストヴァルトの著作『科学の学校』を読んで感心した後、オストヴァルトクラシッカーを知ったことで、「日本でも是非、科学古典の叢書を実現したいと考えていました」(M.U.さん)。

ダイヤモンド社では『数理科学』の編集を、その後、筑摩書房でも初めは数学に関する本を編集していた。だが、会社の方針から思想書や国語の教科書の編集に業務が移っていったと、出版社時代を振り返るM.U.さん。現役時代にやり残した、科学知識の普及という仕事を今、インターネット上で取り組んでいるM.U.さんの姿にまぶしいものを感じるのは筆者だけだろうか。

●「青空文庫」や「国会図書館デジタルコレクション」にはないもの

著作権の切れた本のデジタル化・無償公開といえば「青空文庫」を思い浮かべる人もいるだろう。だが「数式の正確な表記がほぼ不可能であるため、青空文庫へは科学関係の本を収録しにくい」とM.U.さんはいう。

科学図書館では正確な表記のため、数式や科学表記に適した「TeX」を用いてPDFを作成している。始めた頃から十分に習熟していたわけではなく、常にマニュアルとの戦いだったと振り返る。

TeXを使うことで、M.U.さんが抱いている「国会図書館デジタルコレクション」の欠点も解決できる。

国会図書館デジタルコレクション(旧「近代デジタルライブラリー」)は国会図書館が運営する“電子図書館”サイトで、明治以降に刊行された図書・雑誌のデジタル化資料を公開している。

さまざまな歴史的資料をネット上で閲覧できるが「デジタル化といっても資料の各ページをデジタルの写真にしたものなので、解像度によっては活字が読みにくいものもある」とM.U.さんは指摘する。

解像度の問題もあるため、科学図書館では写真をそのままアップするのではなく、TeXによる組版を採用しているという。TeXから作成したPDFでは、文章の選択やコピーもできるため利便性も上がる。

青空文庫にはない科学表記の正確性と、国会図書館デジタルコレクションの欠点だった写真の解像度問題。これらを解決するのが、TeXによる組版のPDF化というのだ。

ただ、その分だけ1冊当たりの手間もかかる。これまで500冊以上をPDF化してきたM.U.さんだが、「協力してくださる方がいると大変うれしいです」と心中を明かす。

「一連の作業をしていただける協力者はほとんどおられないでしょうが、スキャナーで読み取ったテキストファイルの提供や、デジタル化するべき本や論文の提案をいただけると大変助かります」

Webサイトのデザインがシンプルな理由は、「デザインに凝ることに時間を取られるよりも、1つでも多くの忘れられた文献をPDF化して世に出したいと思っているから」。

デジタル化が第一だと熱意を見せる。

●若い人たちにこそ読んでほしい

科学の話題を追いかけると、つい最先端のことばかりに目がいってしまう――そんな人は少なくないかもしれない。しかしM.U.さんは「最先端の科学は、先人の業績があってこそ。新しいことを始めるには、まず過去の文献を振り返ることが必要だと思っております」と、科学の「温故知新」の必要性を語る。

「科学図書館にアップしたものを若い人たちに読んでもらえるかどうかは分かりませんが、何もしないよりはこうした形で残しておけば、誰かが役立ててくれるのではないかと、微力ながら毎日作業しています」

●編集者としての在り方

最後に、M.U.さんの名前の表記について記しておく。筆者が「Webサイトではお名前を出されていないようだが、紹介しないほうがいいのだろうか」と尋ねると、M.U.さんは「あらためて麗々しく名前を名乗る程のことでもないと思っております」と答えた。

「書籍の場合でも、一般に編集者の名前を奥付に書くことはあまり有りませんし、私のこの『科学図書館』は先人の業績のアンソロジーでしかありませんから、ことさら編集者の名前を出す必要はないと考えています。名前を出す必要があるのなら、M.U.とでも表記されれば」

筆者は、氏の仕事が「もっと世間に知られるべき」と思い記事を書いているので、先人の業績のアンソロジーであってもそれは素晴らしい業績なのではないかと考えている。

一方で「編集者が名前を出す必要はない」と考えるM.U.さんの“編集者としての在り方”も共感できる。現役時代から今の今まで貫く姿勢に感銘を受け、ここでは名前を伏せることにした。

記事執筆中、筆者はM.U.さんのことを「元編集者」と安易に書いていた。違う。科学図書館のため、科学古典のデジタル化作業を続ける彼は、今も紛う事なき「編集者」だ。




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日記

海王星事情


海王星に巨大嵐が出現、サイズは地球並み

太陽系外惑星の理解に役立つと研究者


NASAの宇宙探査機ボイジャー2号が1980年代末に撮影した海王星の嵐。

今回、ハワイのケック天文台で観測された新たな嵐は、その大きさと発生場所で天文学者たちを驚かせた。

太陽系最強とも言われる海王星の風が、さらに激しさを増したようだ。青く美しいこの惑星の赤道付近で、新たな嵐が発生した。

見つかった嵐は、明るく光を反射している雲の塊で、直径は地球と同程度。メタンの氷の雨を地上に降らせていると見られる。米ハワイ州にあるケック天文台で撮影された画像からは、雲が6月26日から7月2日までの間、特に明るく輝き、その後も7月25日にかけて大いに暴れまわっているのが確認されている。


海王星では過去にも嵐が観測されているが、赤道付近でこれほど巨大な嵐が見られたのは初めて。通常、嵐は極付近に集中する。

「この嵐は実に変わっています。非常に大きく、明るく輝いています。光を発しているのはおそらく上層にある巻雲のようなもので、その下には雷を伴う嵐があると考えられます」と、米国立電波天文台のブライアン・バトラー氏は言う。「しかもこの嵐は発生からすでに1カ月ほどたっており、どうやら安定しているように見えます」

太陽系外縁の巨大惑星で嵐が発生する様子を観察できる機会は、そうあるものではない。海王星から太陽までの距離は、地球から太陽までの距離のおよそ30倍あり、この星には1989年を最後に探査機も接近していない。

つまりここは、天文学者にとってほとんどなじみのない世界ということになる。それでも確かなのは、この星に時速1600キロを超える圧倒的な強風が吹き荒れているということだ。海王星の天候は太陽系の中でも特に過酷なことで知られているが、どのようにして激しい風を起こすだけのエネルギーを得ているかはよくわかっていない。


嵐の下で何が起きている?

観測データを見ると、細くたなびく明るい氷雲が、発生と消滅を繰り返している。1989年に探査機ボイジャー2号が観測したのは、海王星の大暗斑(楕円形のサイクロン)だった。当時、大暗斑は木星の大赤斑と同じくらいの大きさがあり、風速では大赤斑に勝っていた。ところが1994年にハッブル宇宙望遠鏡が海王星を観測したときには、大暗斑はすでに消え、代わりに北半球に小さな明るい雲が現れていた。

2017年6月、米カリフォルニア大学バークレー校のネッド・モルター氏が最初に今回の巨大雲を見たとき、彼も指導教官のイムケ・デ・ペイター氏も、これは28年前にハッブルで観測された嵐と同じものかもしれないと考えた。


しかし実際は違っていた。現在、研究チームはこれほどの大きな雲がどのように赤道付近で発生し、そこにとどまっているかの解明に取り組んでいる。「少なくともすでに数週間は存在しているわけですから、何らかの要因がこれを維持させているはずです」とペイター氏は言う。


ひとつの仮説は、2011年に土星表面を横切った巨大嵐と同じように、この雲は単に上層大気に浮かんでいるだけで、やがて消えていくというものだ。

そしてもうひとつ、この嵐が、惑星内部から暖かいガスを巻き上げている深くて暗い渦とつながっているという興味深い推測もある。そうしたガスが海王星の冷たい大気に触れたときに凝結して雲を形成し、それがケック天文台から光って見えるというわけだ。


「もしこの雲が、その下にある雷を伴う嵐と結び付いているなら、おそらくは長い間消えずに残るでしょう」とバトラー氏は言う。「大気の奥深くまで探ることができる電波観測を行えば、雲の下を見ることができます。ただしやっかいなことに、この観測法は一筋縄ではいかないのです」


太陽系外惑星の大半が巨大氷惑星

それでも地球の近隣にある惑星の謎を解くことは、NASAのケプラー宇宙望遠鏡などが発見した数千にも及ぶ未知の太陽系外惑星を理解するのに役立つはずだ。

バトラー氏は言う。「海王星のような、太陽系にある巨大氷惑星について解明することは特に重要です。なぜなら、ケプラー望遠鏡が発見した系外惑星の大半が巨大な氷の惑星だからです。将来的に太陽系外惑星を理解するためには、まずは天王星と海王星を理解しておくことが肝要です」




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日記

暑さで自殺増加


温暖化で6万人弱が自殺と推算、

インド、30年間で


気候変動の影響に苦しむインドの農場主たちが経済的救済を求めてデモを行い、そこで驚愕の小道具を持ち出してきた。多額の借金を抱えて自殺した農場主たちの頭蓋骨だ。

未曽有の大干ばつに見舞われているインド南部のタミル・ナードゥ州からやってきた農場主たちは、2017年の2度目の抗議デモで、多額の借金に苦しめられて自殺に追い込まれている農場主たちの現状を訴えた。州の国家人権委員会によると、タミル・ナードゥでは、2017年1月だけで100人の農場主が自殺したという。インド国家犯罪統計局の最終的な推定では、2015年に自殺した農場主および農業労働者は 1万2600人とされている。

自殺者の数が世界全体の5分の1にのぼるインドでは、農場主の自殺が数多く記録されている。2014年のものだが、インドの農場主の自殺は平均すると30分に1回起きているという調査もある。2011年に行われた国勢調査では、農場主の自殺率は国の平均と比較して47%高かった。

デモ参加者は、多額の借金のせいで自殺率が異常に高くなっていると訴えた。米国営の国際放送局「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」のインタビューに応えたある女性の夫は、銀行から借りた1250ドルを返済できずに自殺したという。デモ参加者たちは、ローンの免除や農作物の買取価格の改善などを求めた。


状況は悪くなるばかり

インドの農場主は、予測が難しい農作物の収穫高や社会的セーフティネットがないことに長年苦しめられてきた。そのうえ、最近になって地球温暖化が状況を悪化させていることを示唆する報告も発表された。

7月31日付けの科学誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」に掲載された論文は、この種の研究としては初めてのもので、過去30年間のデータから、5万9300人の自殺が気候変動と関連すると推算している。

米カリフォルニア大学バークレー校の研究者タマ・カールトン氏は、高い気温と雨不足が何年も続いた地域で農作物の収穫量が減少し、同時に自殺率も上昇していることを発見した。

カールトン氏は、インドの32の州で1967年〜2013年までの国家犯罪統計局の記録、そして農作物収穫高の統計、高解像度の気候データを収集し、分析した。作物の収穫量に最も影響する6月から9月に注目すると、厳しい気候変動と自殺者の数が関係していることを突き止めた。

「作物の収穫量と自殺率に、気温が何よりも影響を与えていたのです」。カールトン氏は、ナショナル ジオグラフィックのインタビューでそう語った。気温が20℃を超える地域で、1日の平均気温が1℃上昇すると自殺が新たに平均70件発生することを、データは示している。この現象は、農作物が成長段階にあり、高い気温のダメージを最も受けやすい時期にのみ見られる。


インドにおける農場主の自殺率について数多くの論文を執筆している心理学教授のプラカシュ・ベヘレ氏はナショナル ジオグラフィックの取材に対し、カールトン氏の示す根拠に同意した。気温の上昇は自殺率上昇の要因になりうるという。そして、インドでは心のケアのためのインフラを拡大させる必要があると指摘する。ベヘレ氏は、農作物の収穫が減少してひどい打撃を受けた地域で現地調査を行ったことがあり、アルコール中毒やうつ病の発症率も高いことを明らかにした。

タミル・ナードゥの農場主のデモに関して聞かれると、借金を免除しても一時的に状況を楽にするだけで、より深刻で根本的な問題は解決できないと氏は強く主張した。

「人々が必要としている精神的なケアが行き届いていないのです」

2014年まで、インドでは自殺が犯罪行為とされていたため、歴史的に自殺の数が実際よりも低く報告されていた可能性がある。2017年初めに、全国で精神医療サービスを拡充させる画期的法案が議会を通過した。しかし、南部の干ばつはさらに悪化し、数千人の農民や労働者が悪質な金融業者から借金せざるを得なくなった。

気温の上昇は今後も続くことが予想され、精神医療の施設を増やすこと以外にも、政治的なセーフティネットや技術革新、例えばより効率的なかんがい施設を整備するなどの対策をとることができる、とカールトン氏はいう。


インドだけの問題ではない

環境が悪化するのと同調して農場主の自殺率が上昇するという現象は、インド以外でも起こっている。オーストラリアでも、干ばつと農場主の自殺との間に強い相関関係があることが報告されている。米国では、大恐慌の後でやはり農場主の自殺が増加したが、政府の農業保険制度によって事態は改善した。

2009年にインドの精神医学誌「Indian Journal of Psychiatry」に発表された調査によると、環境の影響によって精神疾患にかかるリスクが農場主の場合は特に高いという。気象パターンの予測が困難なことと、時に激しく変動する市場が、農家に過度なストレスをかけている。

カールトン氏は今後、具体的な政策や経済規制、プログラムの実施が、農場主が直面する問題の改善にどう役立つかを調べたいとしている。

「こうした具体的な政策が果たして効果的なのかを調べるためのデータがまだありません」。これまで、カールトン氏は気候変動がどのように人々の争いや個人の暮らしに影響を与えるかといった研究を行ってきた。

「現在、私たちの世代で既に(気候変動の)様々な影響が出始めているのです」

カールトン氏とベヘレ氏は、インドの自殺問題に多角的に取り組むことは可能であると前向きな見方を示している。




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日記

暑さで居住不能に


2100年、酷暑でアジアの一部が居住不能に

15億人に影響、大移住の時代がやってくるのか、最新研究


このまま地球温暖化が進行すると、南アジアの一部は人が生きていけないほどの暑さに見舞われるという研究結果が発表された。最も深刻な影響を受けるのはインド北部、バングラデシュ、パキスタン南部。世界人口の5分の1に相当する15億人が暮らす地域だ。南アジアで最も貧しい地域のひとつでもあり、多くの人が何時間も屋外での厳しい農作業に従事し、自給自足に近い生活を送っている。

「彼らは気候変動の影響を受けやすい状況にあります」と、今回の研究を行った米マサチューセッツ工科大学(MIT)の環境工学教授エルフェイス・エルタヒール氏は話す。

オンライン科学誌「Science Advances」に8月2日付で発表された論文によると、このまま炭素排出量を抑制しなかった場合、数十年以内に命の危険を伴う熱波が発生し、一帯の食料供給の大部分を担う肥沃なインダス川、ガンジス川流域が壊滅的な被害を受けかねないという。

ただし、2015年のパリ協定で誓約した通りに炭素排出量を削減すれば、リスクを大幅に減らすことができる。「この地域で暮らす人々の命は、炭素排出量を削減できるかどうかにかかっています。これは抽象概念などではありません」とエルタヒール氏は話す。


人が生きていけない暑さとは

南アジアはすでに世界で最も暑い地域の一つだが、エルタヒール氏らは最先端の気候モデルを使用し、南アジアの将来の温度と湿度を予測した。米海洋大気局(NOAA)国立気象局のヒート・インデックスによると、気温34.4℃、湿度80%の場合、体感温度は約54℃となる。何らかの方法で体を冷やさなければ極めて危険とされる温度だ。

人が生きるか死ぬかに関わる暑さの指標は、気温と湿度を組み合わせた「湿球温度」で表すことができる。湿球温度が35℃(たとえば気温約38℃、湿度85%)に達すると、人体に備わる冷却機構だけでは数時間しか生きられない。今のところ、この条件を満たす気候は非常に珍しい(35℃より低い湿球温度でも命取りになることはある)。

インドでは現在、人口の約2%が32℃に近い湿球温度にさらされることが時折ある。論文によれば、このまま炭素排出量を削減しなかった場合、2100年までにこの割合が約70%に上昇するという。さらに、約2%の人は、生存の限界である湿球温度35℃にさらされるようになる。


熱波は移住を促進する

気候と移住を専門とするカナダ、ウィルフリッド・ローリエ大学のロバート・マクレマン氏によれば、田舎の貧しい人々は酷暑に対処するすべがなく、水と食料、涼しさを求めて都市に移り住む傾向があるという。

「バングラデシュで行われたある研究は、洪水よりも酷暑による移住の方が多くなることを示唆しています」とマクレマン氏は言う。

酷暑より海面上昇の方がはるかに注目を集めており、多くの研究が行われているが、実際は、酷暑の方がもっと早く、大きな影響をもたらす可能性がある。しかし、「まだ現実的な解決策は提示されていません」

2016年にオレゴン州ポートランドで開かれた会議では、米国北西部の都市の代表者が集まり、カリフォルニア州や南西部からの移住の増加にどう対応するかを話し合った。講演を行ったマクレマン氏によれば、移住の理由は暑さから逃れるためだという。

「各都市の職員たちは移住の増加を認識しており、どのように対応すべきか頭を悩ませています」


フロリダ州をはじめとする南東部の各州でも、酷暑が深刻化すると予想されている。しかし、気象学者で気候の専門家でもあるミシガン大学のリチャード・ルード氏によれば、最も危険な地域はミネソタ州からミシシッピ川渓谷に沿ってニューオーリンズへと至る米国の中央部だという。

「沿岸州の猛暑は海によって和らげられていますが、セントルイスやシカゴではしばしば、高温多湿の気候が長く続くのです」

米国の気候変動による気温上昇はわずか1℃だが、すでに記録的な熱波を何度も経験している。このまま炭素排出量を削減しなかった場合、平均4℃以上は気温が上昇すると予測されている。そうなれば、「全く違う世界になるでしょう」とルード氏は警告する。

米国ではこの20〜30年間に、多くの定年退職者や仕事を持つ若者などが北から南へと移住した。ルード氏は、今後は南の人々が厳しい暑さから逃れるため、北への回帰が起きるだろうと述べている。

ルード氏によれば、中東やアフリカの一部ではすでに、人々が酷暑と干ばつを理由に移住を始めているという。




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日記

先制攻撃


日本はこうして北朝鮮を「先制攻撃」することになる

朝鮮中央通信が10日付で伝えたところによると、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)戦略軍の金絡謙(キム・ラクキョム)司令官は「グアムの主要軍事基地を制圧、けん制し、米国に厳重な警告信号を送るために中・長距離戦略弾道ロケット『火星12』型の4発同時発射で行うグアム包囲射撃方案を慎重に検討している」と発表。弾道ミサイルが「日本の島根県、広島県、高知県の上空を通過する」とも明らかにした。

これを受け、小野寺五典防衛相は10日午前の衆院安全保障委員会の閉会中審査で、集団的自衛権を行使して北朝鮮の弾道ミサイルを迎撃することは可能との認識を示した。

日本は、2015年に成立した安全保障関連法で集団的自衛権の行使に踏み込んだ。日本と密接な関係にある他国に武力攻撃が発生し、日本の存立が脅かされる明白な危険がある「存立危機事態」と認定すれば集団的自衛権を行使できるとしたのだ。

小野寺氏は、北朝鮮のミサイル発射により「米国の抑止力が欠如することは、日本にとって存立の危機にあたる可能性がないとは言えない」と述べ、北朝鮮のミサイル発射が「存立危機事態」に当てはまる可能性があるとの考えを示したわけである。

ちなみに、安全保障関連法の国会審議においては、このような事態が起きる可能性はほとんど議論されなかった。当時はまだ、北朝鮮が米国へ向けたミサイル発射を宣言する日が来るなどとは、誰も想像できなかったのだろう。

しかし、たったの2年間で情勢はここまで変わった。今後も北朝鮮情勢は、激変に激変を重ねる可能性がある。

その中で起こり得る事態として筆者が前々から懸念しているのが、北朝鮮の弾道ミサイル潜水艦が韓国や米国領に向かおうとするとき、海上自衛隊はどうするのか、というものだ。

今回の小野寺氏の認識が正しいものだとするならば、同じ理屈で、「海上自衛隊は北朝鮮の潜水艦を撃沈すべき」ということになりかねない。そしてそれは、日本が核武装国に先制攻撃を加えることを意味する。

(参考記事:北朝鮮の新型潜水艦は、いずれ海上自衛隊が沈めることになる)

それにより発生するリスクと防衛コストの莫大さは、未曽有のものになるだろう。

もちろん、情勢が必ずその方向に動いていくとは限らない。日本が北朝鮮の潜水艦に対する攻撃を真剣に検討するような状況になるほどならば、その前に米韓が何らかの対処をしている蓋然性の方が高いだろう。

しかし繰り返し述べるが、安全保障関連法が成立したとき、このような形で戦争のリスクが高まるとはほとんど誰も考えていなかった。

今後の北朝鮮の出方によっては、筆者がここで指摘したよりもさらに深刻な状況が生まれてくる可能性もゼロではないのだ。




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日記

ハゲのおばちゃん



選挙区内に貼られた豊田氏のポスターの中には破られているものも少なくない

豊田真由子議員、

地元の子どもたちから「ハゲのおばちゃん」と呼ばれ絶体絶命

北野武監督の映画のタイトルをもじり「その女代議士、凶暴につき」と『週刊新潮』が報じたのは、今年6月のことだった。

凶暴な女代議士の名は、豊田真由子衆議院議員(42)。政策秘書(当時)に暴力行為をはたらき、「このハゲ〜っ」と暴言を浴びせる始末。報道直後、同議員は所属する自民党に離党届を提出。以来、1か月半以上、人前に姿を見せず、「入院」を理由に雲隠れ状態を続けてきた。

「週刊誌の掲載前に本人から直接、電話がありました」

と口を開くのは、地元埼玉4区の有力後援者の男性。

「“ご迷惑おかけしてしまいます。載ってしまうのよ”と泣きながら伝えてきました。彼女からはそれっきりです」

発覚後しばらくして、それまで見たことのない新しい秘書が謝罪に訪れたという。

別の地元支援者は、

「一部報道で秘書のお詫び行脚が始まったと報じられましたが、うちにはまったく来ていません。本人も、秘書も。説明もないし、説明してほしいとも思わない」

とばっさり切り捨て、

「いろんな人を紹介して、世話もしたのに、恩を仇で返された気分。私が恥をかいたよ」

とカンカンだった。

有権者の怒りもすさまじい。

60代の女性は、

「早めに本性がわかって、今はよかったと思っています」

とクールにピシャリ。

東武東上線志木駅前では8月2日夕、『豊田真由子氏の議員辞職を求める市民集会』が開かれ、会社帰りのサラリーマンや買い物客ら約300人が足を止めた。

豊田氏の辞職を求める活動をしている代表の1人は、

「人として言ってはいけないことを多く発言している。議員として雲隠れしないで、姿を現して事実を語って謝罪をしてもらいたい。潔く辞職をして新しい人生を歩んでいただきたいと思っています」

と退くことをすすめ、

「地元の子どもたちが、豊田氏のことをなんて言っているか知っていますか?“ハゲのおばちゃん”ですよ。悪い影響が出てきているんです」

と事件が与えた衝撃の大きさを改めて伝えた。

父親も「謝罪に行くつもり」

さらには豊田氏の辞職を求め、1000人以上の署名も集まっている。

「最近では彼女の後援会の人や支援者も署名に来ています。中には裏切られた、失望した、と口にする人も少なくありません」

と主催者の女性は訴える。

豊田氏の地元事務所の扉は固く閉ざされ、応対する気はなし。衆議院議員会館も電話が一切つながらない。それでも月々の議員歳費は支払われている。

「再び政治活動をすることは難しいと思います。秘書やスタッフと信頼関係が作れず、あんな醜態をさらし、音声が残っている。政治家としては致命的でしょうね」

と地方議員の元秘書は言う。

千葉県船橋市の実家を訪ねた。白髪で長髪の父親は、

「いつ復職するのか、まったく情報がないのでわからないんだよ。(電話はかかってきた?)今は言えない。暴言は政治家が言っていい言葉ではないね、絶対に。親の僕もいずれ選挙区のみなさんに謝らにゃならんと思ってるよ」

豊田議員は一刻も早く国民に向け非常識な言動を謝罪し議員バッジをはずすべきだ。




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日記

恐竜事情



「あの頃」の恐竜博士がびっくりした現在の恐竜事情

いつの時代も子供たちに大人気の恐竜。幼い頃は恐竜博士だったという人も少なくないだろう。しかし、そんな人は現役の恐竜博士と話す時に注意が必要だ。というのも、現在は古生物学の黄金期。最近10年で、過去200年の間に発掘されたよりも多くの化石種が発掘され、恐竜を始めとする古生物に関する常識がいくつも覆されている。そこで、訳知り顔で古い知識を披露してしまわないように、子供の頃は恐竜博士だった筆者(40代前半)が知って驚いた、現在の常識を紹介しよう


常識その1「恐竜は絶滅してない」

「恐竜は何千万年も前に何らかの原因で絶滅し、現在は化石などからその姿を想像するしかない」。そんな根本的な常識もいつの間にか覆されていた。「絶滅を免れた一部の恐竜の子孫は、進化した姿で今も大量に生息している」。それが現在の恐竜学の定説となっているのだ。そして、その子孫とは、鳥。しかも、特別な鳥ではなく、日常的に見かける鳩やスズメも含む鳥類全般が"進化した恐竜"だと言うのだ。すべての恐竜は"竜盤類"と"鳥盤類"という2つのグループに分けられるが、鳥類は"竜盤類"の子孫で、6,600万年前に地球上から絶滅したのは、"鳥類を除く恐竜"なんだそう。

その進化の仕組みについては、世界的恐竜学者、小林快次博士の著書『恐竜は滅んでいない』(角川新書)や、同じく小林博士監修の『そして恐竜は鳥になった』(誠文堂新光社)などで比較的わかりやすく解説されているので、この話に興味が湧いた人は読んでみてほしい。


常識その2「プテラノドンもクビナガリュウも恐竜じゃない」

かつて筆者が恐竜博士だった頃、メジャーな恐竜と言えば、ティラノザウルス、ブロントサウルス、ステゴザウルス、プテラノドン。そして、ネス湖のネッシーやドラえもんの映画で有名なクビナガリュウなどだった。しかし、分類上ではプテラノドンなどの翼竜(よくりゅう)とクビナガリュウは恐竜ではなく、「恐竜のそっくりさん」(小林博士)で、恐竜と共通する祖先を持ち、同時代に生きた別の種だという。しかも、これは近年の定説というわけではなく、分類上では、以前からずっと恐竜ではなかったのだそう。現状、翼竜やクビナガリュウは人気があるため、収録している恐竜図鑑もあるが、その際には、正確には恐竜では無いことも記されているそうだ。


常識その3「ブロントサウルスは存在しなかった......はず」

同じく人気の恐竜だったブロントサウルスは、その存在すら否定されてしまった。20世紀前半の時点で研究者の間では、先に発掘されたアパトサウルスの一種とされており、その研究結果が広く認知されると、図鑑や博物館からはブロントサウルスの姿と名前は消えてしまったのだ。ところが、2015年、ポルトガルの学者らがブロントサウルスとアパトサウルスは異なる種だったという学説を発表。ということで、ブロントサウルス復活の可能性もあるようだ。

今回、紹介した常識も、今後、新たな発見や研究により、揺らいだり、ひっくり返ったりする可能性がゼロでは無い。恐竜博士であり続けるためには、最新の情報を追い続けて、知識を更新していくことが重要なのだ。


【参考文献】

「恐竜は滅んでいない」(小林快次/角川新書)

「そして恐竜は鳥になった」(監修:小林快次/執筆:土屋健/誠文堂新光社)

「愛しのブロントサウルス」(ブライアン・スウィーテク/白揚社)

スカパー!番組放送情報

夏休み大特集!恐竜と古代生物

放送日時2017年8月13日(日) 11:30〜12:30 他

チャンネルアニマルプラネット(CS341 /プレミアムサービス677)




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